境内にある布袋堂は大阪七福神のひとつとして有名ですが、聖徳太子の乳母をお祀りしたとの説もあり、俗に「乳布袋」「乳のおんばさん」と呼ばれています。このため乳を望む女性の信仰を集め、安産や縁結びに霊験ありと伝えられています。

　布袋堂は四天王寺の西大門（極楽門）のすぐ手前にあります。説明書きを見ると創建は推古元年（５９３）とあり、四天王寺の歴史の古さがうかがえます（建物は昭和２７年再建ですが）。

　布袋様なのになんで、お乳に御利益あり？　という気もしますが、あのふくよかなお腹がお乳を連想させるようです。建物自体は四天王寺の参道脇にこぢんまりと立っている感じですが、お堂には多くの絵馬がかかっており人気は抜群です。

　ハート形の絵馬と女性が乳を出している絵馬がありますが、この分かりやすさが人気の秘密かもしれません。